2007年7月12日木曜日

実演販売の頂点

「アキハバラデパート:実演販売」

秋葉原がまだ電脳の街だった頃、用事もなくブラリと出かけたものだ。
昔はオーディオやパソコンの最先端の情報は秋葉原で仕入れるものだった。

そしてJR秋葉原駅の隣には、今は無きアキハバラデパートがあった。
店先の路上に実演販売コーナーがあり、3〜4社が競うように客を引き付けている。
日用品、健康器具、手品おもちゃ...しかしそこは完全なる実力社会だった...
巧みな話術で人集りを作る店、閑散として人独りよりつかない店。
しかも客の流れは時間によって波があり、一筋縄ではいかない。

そんな真剣勝負を眺めるのが大好きだった。

実演販売はプレゼンであり、演劇であり、漫才でもあり、そして商売なのだ。

客付きが悪いときに一人目を捕まえる選択眼。
一人目の客との相対のやり取りに見せかけて、道行く人を引き付ける話術。
人が集まれば絶対に帰さない、畳み掛けるパフォーマンス。
そして最終的に買わせる説得力。(時にサクラを仕込んで買うキッカケを作る演出)

完璧だ...見事なまでに完璧だ。

販売を業とする人は勿論、そうでない人も必見の価値があったと思う。
機会があれば、そんな実演販売のなかでも、私の心に強く残る、マイベストオブ実演販売をご紹介しようと思っている。
何時かね、何時かきっと...